IR支援・コンサルティング

株式会社レイン インターナショナル


 

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創業者の想い

平素は大変お世話になっております。ここにIR支援事業を基軸とした創業の経緯、新たに展開している中小企業経営支援事業に対する想いと考え方を述べさせて頂きます。

 

創業のきっかけは5年生存率20%という告知

私がこの会社を創業したきっかけは、20098月に大きな病気を発症したことによります。5年生存率20%と告知されて長期生存は難しいとまで医師に言われ、生きることを半ば諦めていました。一方で、闘病中に受けた多く方々の無償の思いやりに対して何ができるかを考えたとき、社会の器を創り、この器を通して社会に貢献して何かを残したいという思いが膨らんできました。そうして、退院した半年後の20115月、会社設立に至りました。いわば一つの賭けでした。

 

心のバランスシートの「借り」を返したい

大きな話になってしまいますが、闘病を通じて多くの方々に恩義を受けたことから、社会と国家に「借り」があると実感しました。心の中のバランスシートが傾きました。そうして、企業という器をベースにして社会・国に「恩返し」ができればと考えたのです。そこで、前職の業務である上場企業のIR支援業務を中核に事業を展開しましたが、治療中の肺炎など様々な後遺症などで入退院を繰り返し、創業から2年ほどは営業活動も困難な状況でした。しかし、病状を理解して頂いた上でいくつかの上場企業のお客様からのご発注が続き、「確かに発注にリスクはあるが、それ以上のものがある。」と言って頂いたときには、こらえきれないものが込み上げてきました。

20139月、完治と判断されたことで、中小企業経営支援事業を立ち上げ、より社会に貢献できるような新規事業構想を加速化しました。様々な事業分野の方々と議論を重ねた結果、「中小企業の課題解決」という共通の目的を持つ多くの専門家の方々からご賛同とご協力を頂き、体制を拡充してきました。

 

中小企業の課題解決を目的にパートナーが集まる

最初は、お客様となる「中小・零細企業や個人事業主」とパートナー(業務提携先)となる小規模の専門家や士業の先生方とのマッチングを考えました。これにより、すそ野の広い領域で互いの事業が活性化できると考えたのです。こうして想定し得る課題とその解決方法をシミュレーションしていくうちに、事業規模が大きいパートナーの方々にも賛同していただけるようになりました。

当初は小さい規模での運用を考えていたのですが、「中小企業の企業価値を高め、課題の解決ができる専門企業集団(小規模会社から大会社まで)」の構築は不可能ではないという確信を持ちました。現在でも個人事業主から上場企業まで規模に限らず幅広い分野のパートナーと業務提携契約を締結させて頂いています。

 

なぜ当社が「企業価値向上」をテーマにすべきなのか?

事業経営においては「企業はなぜこの事業を行うべきなのか?」というアイデンティティが必要です。私はおよそ20年にわたり上場企業のIR支援を行ってきました。大小さまざまな案件を合わせると400社くらいの上場企業に携わってきました。

特に、幅広い業界のトップクラスのアニュアル・レポートの作成に携わる機会に恵まれてきました。そして取材やヒアリングを通して多くの経営者の方々から、経営に関する様々な考え方を直接聞くことができたのです。このアニュアル・レポートは国内外の投資家に配布する経営資料で、経営者からのメッセージ、中長期の経営戦略、各事業の戦略、事業概況、財務分析など重要項目が掲載されます。同時に中・長期的な成長ストーリーを作ってひとつのレポートにする訳です。企業には中・長期の経営戦略が当然ありますが、この成長ストーリーは企業でも論点整理が出来ていない場合が多いのです。こうして私は客観的に、かつマニアックに大企業の経営を見続けることが出来ました。上場企業の企業価値向上の取り組みを目の当たりにしてきたのです。

一方で、株式公開を控えた企業の成長ストーリー(コーポレート・ストーリー)を作りたいという要望が、当該企業の主幹事証券会社から出てきました。新規公開企業は晴れて証券市場にデビューする訳ですが、将来の成長のストーリーを明示して企業価値を増大させないと投資家から評価を受けられない、つまり株価がつかないからです。上場企業の場合は持続性があるため、どうやって成長していくのかの論点整理をすることで対応できます。しかし、株式公開を控えた企業は上場を機にビジネスモデルを見直す必要があることが多いのです。

このように、上場企業のように成長ストーリーを作る材料がある場合、中小企業のようにビジネスモデルを見直して成長の材料から見直す場合の双方の側面から成長シナリオを考えるという訓練の機会を与えられて来たのです。このノウハウが「中小企業の企業価値向上」において活かせると考えています。

 

第三者の意見を聞くことが重要

そもそも日本の企業においては、経営に関する課題や問題は外部の力を借りるものではなく自分たちで解決するべきだという慣習と固定観念があるような気がします。また、相談をするにしても、何を、どのように、どこへ相談するべきなのか迷ってしまいます。

こうしたことから自社内ですべてを解決しようと試みますが、大企業ならまだしも、人材が限られた中小企業では知見、経験、ノウハウなどが絶対的に不足しており、進歩が見られないまま経営者のフラストレーションが溜まるという悪循環を引き起こします。

もっと有意義に、上手にコンサルタントを活用してくれれば良いのですが、これを阻害する要因としては、①経営者としてのプライドが邪魔すること、②問題意識(課題)を自ら整理できていないこと、③一度相談すると断りづらいこと、④本当に成果が出るのか疑心暗鬼であること、などが挙げられると思います。しかし、一番の問題点は、どこに相談すれば良いのかわからないというのが本音ではないでしょうか。客観的な意見を第三者から聞くことが、変革の第一歩だと私は思います。

 

現象をたどっていくともっと根本的な経営課題が見えていくる

企業も法人格であり人と同じです。その意味で企業も人も病気をし、治療が必要とされることがあります。人の場合はどうでしょうか?血圧が高い時など、とりあえずかかりつけの近くの病院に相談するでしょう。しかし、その症状が仮に腎臓の疾病だったとしても、その医師に腎臓の知見がなければ疲労やストレスと診断されてしまうかもしれません。つまり、症状と疾病の因果関係が判断できず、診断にミスマッチングを起こしてしまうと言うことです。結果として患者はいくつもの病院を転々としてしまうことになります。これは両者にとって不幸なことです。

同様に、企業も目の前に起こった現象だけを見て対処しようとしても、その元を辿っていくともっと根源的な原因となるものがあるということが多々あります。市場環境、市場でのポジション、競争戦略、財務状態、組織編制、人材の質等々という様々な「変数」によって解決(治療)すべき課題は変わってきます。

本来ならば中小・零細企業の経営者も、誰かにこうした見解、意見、知見を気軽に相談できる場を望んでいるはずです。しかし、なかなか聞きづらいし、聞くところもなく敷居が高い。そうした垣根を取っ払い、「経営に関する相談をするのは気難しい」という既成概念に風穴を開けるのがこの構想の狙いです。ちょっと気になった時、手軽に相談できる場所。課題(症状)の因果関係を明確にして対応(治療)のミスマッチングを防ぎ、企業の健全化(健康)のためにオープンに議論をしてくれる場所。「ちょっと聞いてよ!」と愚痴を言いに来るだけでもいいのです。これが「中小企業の総合クリニック」です。

 

会社を「シェイク」しろ!成長の為には止まっている何かを動かす投資が必要

企業は様々な課題を抱えていますが、昨今は「まずはお金をかけない!」と言うことが前提にあると思います。売上が上がらないから利益が出ない。だから費用はかけられない。当然のように思えますが、これでは座して死を待つばかりです。

同じ支出でも費用と投資があります。何かを起こすときは「シェイク」が必要です。つまり、現状の停滞した経営に「衝撃」を与えること。止まっている何かを動かすこと。これが投資です。

何に投資するかは企業によって異なります。販売促進か、従業員教育か、管理業務か、純粋に設備投資か・・・。行動に対する何らかの答えがでるはずです。こうして動かないのは、何に投資すべきかを自覚できず、自信のなさを露呈したくない裏返しに他なりません。

そのために資金調達が必要であり、事業計画が必要になるのです。事業計画を立てるには、将来へのビジョンがなければいけません。こう考えていくと、やはり経営は一つの企業理念の形態であることがわかります。私の想いは、こうした思想の構築を多くの経営者の方々と積み上げていきたいということです。

成長のためには投資が必要である。また、この投資によって他の企業が潤い、他の企業へと投資する。お金が循環することで社会が活性化すれば何よりです。

 

経営はクリエイティブであり芸術の領域に近い

いろいろな企業を見てくると、同じ業種でもすべて会社の個性が違うということがわかります。仮に同じモノやサービスを提供している企業でも、その経営者の考え方やビジネスモデル、社員の行動思考いわゆる社風などから同じものは二つとありません。経営者の理念や信念など様々な想いによって組織体が創られ、それぞれに社会に影響を与える活動を行っていく訳です。そして社会と国家に大きな貢献をすることを目指していく。まさに想像(Imagination)しながら創造(Creation)していくというクリエイティブの世界であり、こう考えると経営は芸術の領域に近いと考えられます。最高のものを追求するからこそ答えも終わりもないのでしょう。こうした芸術を創り上げている多くの経営者の方々とお会いできるのはとても刺激があり楽しみです。

株式会社レイン インターナショナル

創業者 故 御代川 光浩